EASTPORT Lounge Chair & Ottoman
デニムのスペシャリストが作る 経年変化するデニムチェア
ファッションアイテムや、カルチャーに関連したプロダクトなど、Silverのエディターが今気になるモノを紹介する連載企画「Editor’s Eye」。
愛車のバックラーDD2とともに今号で取材した大坪洋介さんは、リーバイス® ビンテージ クロージングのアジア・中東・アフリカディレクターとして長年活躍したデニム界の重鎮だ。1970年代から30年近くロサンゼルスで暮らし、古き良きアメリカのライフスタイルやカルチャーを存分に味わってきた羨ましいエピソードの数々を取材時に聞いたりもした。そんな知見を活かして大坪さんがディレクションした椅子が面白い。EASTPORTと名付けられたそれは、アメリカの家の玄関先によく置かれているような包容力のある大きな椅子の意匠をベースに、シートにはブルーデニム生地を貼った経年変化が美しいラウンジチェアとオットマンだ。デニムは色移りするため家具に用いることは敬遠されがちだが、大坪さんはデニムマスターとしてのアイディアやコネクションを活かして特別な生地を開発したという。家具もデニムもヴィンテージの値段が急騰し続ける昨今だからこそ、リジッドのデニムを履くように自分で家具を育て未来のヴィンテージを作ることに惹かれ始めている。
Photo Taijun Hiramoto | Text Yutaro Okamoto |