UNDERCOVER Linen Blouson

高橋盾が描く 民族衣装の再解釈

ファッションアイテムや、カルチャーに関連したプロダクトなど、Silverのエディターが今気になるモノを紹介する連載企画「Editor’s Eye」。

blouson ¥132000 by UNDERCOVER

アンダーカバー25SSは今季のコレクションの中で最も印象深いもののひとつだった。個人的にも大好きなオーストラリアのスリーピースバンド「Glass Beams(グラスビームス)」が登場したこともその理由。インドにルーツを持ち、シタールなどの東洋的な音と西洋的なフレーズが見事に融合し、無国籍感溢れる唯一無二のサウンドを作り出しているこのバンド。そんなグラスビームスに触発された「架空の民族」というテーマに加え、個展なども開催する高橋らしく「絵描きの日常」をキーワードに制作された本コレクション。リネンに代表されるエスニック感のある素材が多用された民族柄と、高橋の絵画が落とし込まれたアイテムが見られた。ここで紹介するジャケットも100%リネン素材に高橋が描いた「Psycho House」を大胆にデザイン。袖に配されたジップはシルエットを変えるだけでなく、アンダーカバーの根幹にあるパンクのアティテュードを表しているとも言えるだろう。暖かくなり、軽やかな素材を身にまといたくなる季節。こんなデザイナーの思いが反映されたアイテムで春の装いを楽しみたい。

Photo  Taijun HiramotoText  Katsuya Kondo

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