Why Choose Leather Shoes? Interview with TAKU
自分に残り続ける スタンダードというスタイル

PLACE: TOKYO
「ドレスにもカジュアルにも寄り過ぎないところが良い」と語るTAKU。外側のカットアウトから見えているボーダーソックスとの合わせも、TAKUらしい細部へのこだわりを感じるスタイリングだ。
レザーシューズを履くことで生まれる特別な気分や、明確なスタイルがあるわけではない。ヘアスタイリストのTAKUにとって、靴選びの基準はいたってシンプルだ。その日の天気や予定、そしてこれから向かう場所。自分をどう見せたいかよりも、その日のTPOからスタイルは始まるという。「朝に支度をしていて、『今日は何を着ようか』と考えるときは、いつも靴から始まるんですよ。1日を通したTPOや天気を見て靴を選び、そこからパンツ、トップスとだんだん上にあがっていく感じですね。革靴だけを履くわけではなく、飛行機に乗る日はサンダルを選ぶこともあるし、仕事によってはスニーカーも履きます。それでも、誰かと会う日や少しきちんとした場所へ向かうときには、自然とレザーシューズに手が伸びる。僕の場合はやっぱりTPOなんですよね」。自身のスタイルを過度に意識することなく、その時々の生活に合わせて選ぶ。その一方で、長年履き続けてきた靴には、ある共通点が残っていた。それは時代やトレンドによって大きく形を変えない“スタンダード”なものだ。「僕はスタンダードなものに惹かれます。装いで多くを語らないことがスタイルなのだと思うのです。最初に手に入れたのもジェイエムウエストンのローファーでした。ああいったクラシックなレザーシューズって、何年経っても変わらないじゃないですか。これまでさまざまな種類を履いてきましたが、今ワードローブに残っているのも、ジョンロブやエドワードグリーンなど、長い時間を経ても変わらない魅力を持つものばかり。今になって思うと、クラシックでスタンダードなものが残っているんですよね」。
なぜスタンダードなものに惹かれるのか。その答えを考えるなかで、TAKUはリーバイスの501を例に挙げた。「501のように、時代や体型を問わず多くの人に似合う普遍的な形がありますよね。それこそがスタンダードの魅力なのだと思います。本人が好きなのであれば着こなせるはずです。そういったシンプルでスタンダードなものが似合う人間になりたい、という思いが僕のなかにはあるのかもしれません。ものを多く持つことよりも、本当に必要なものだけを残していきたい。年齢を重ねるにつれて、その感覚はより強くなっています」。生活や仕事、TPOに合わせてものを選び、何度も手に取ったものだけが残っていく。その先に見えてくるのが、自分自身にとってのスタンダードなのかもしれない。TAKUにとってレザーシューズとは、その日の装いと生活に自然に寄り添いながら、長い時間を経ても変わらずワードローブに残り続けるもの。それこそが、彼のスタイルを形づくっているのだ。

MODEL: DELANO
“DELANO”というモデルには、フォルムが醸し出すエレガントさとスウェードだからこそ生まれる渋さが共存している。その完成された美しさはただ足元に置くだけでスタイルに余白をつくってくれそうだ。
TAKU
幼少期に観たハリウッド映画をきっかけに美への関心を深める。1997年に渡英し、『i-D』などをはじめとしたファッションやカルチャー誌の仕事に携わる。2005年の帰国後も、ファッション誌をはじめ数多くのセレブリティのヘアを手がけてきた。2012年には東京に自身のヘアサロン「CUTTERS」をオープンし、現在もヘアスタイリストとして活動を続けている。
| Photo Naoto Usami | Interview & Text Samuel Pattison |












